易は中国、周の時代に発達し、『易経』を経典としています。易の八卦は乾(天)・兌(沢)・離(火)・震(雷)・巽(風)・坎(水)・艮(山)・艮(地)を表します。
それぞれ、陰陽を表すシンボルを三本組み合わせた記号からなります。八卦のシンボルを二つ重ね合わせると64のバリエーションができます。
それが易経に細かく解説されている六十四卦です。易の思想はこの六十四卦をもって天地の間の無限の事象を説明できるとするものです。
各卦が表す意味を象(しょう)といい、自然の事象がシンボライズされています。
六十四卦はそれぞれ、陰陽のシンボルが6本組み合わされたものですが、それらは爻と呼ばれ下から上に向かって数えます。爻は下から上に向かって数えます。爻とは変化の「変」をいうのです。
易の卦の意味は、したがって64×6=384で、爻(こう)を入れると384通りの意味があることになります。
易の書は天地の法則を示していると考えられています。この自然の変動に倣った易経は、西欧では “The Book of Changes” 『変化の書』と呼ばれています。
ドイツのリヒャルト・ヴィルヘルムという人が宣教師として中国を訪れた際に易の神秘に触れ、この深遠な哲学を西欧に持ち帰り、分析心理学のC.G.ユングに紹介しました。ユングはこの東洋の思想に大変興味を持ち、易占によって的を得た結果が得られるのは、「共時性(シンクロニシティー)」によるものと理由づけています。
つまり、ユングは「易は当たる」と考えていたのです。易で占って出た卦の意味と占的(占ったこと)の間に何等か意味のある偶然の一致がみられるというわけです。ユングは実際、自分で筮竹(易占の時に用いる50本の棒のようなもの)の代わりになるものを作り、易占を行っていたようです。
実際、易経について学び、易占の実践を行ってみると、ユングが一時期夢中になったことがあるというだけだって、易を用いればわたしたちの潜在意識にうまくアクセスできるということがわかってきます。
占筮(易の占い)の方法には、50本の筮竹を用いて占う方法のほかに、サイコロやコイン、身近な数字で占う方法などがあります。