2019年7月31日(水)
エニアグラムを語る会のご案内
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「エニアグラムを語る会」8月9日(金)午後7時~10時


 毎年恒例の「エニアグラムを語る会」を開催します。
 場所は新宿西口の会議室です。飲食可能なパーティ形式で行います。

 今年の「語る会」では、6月に逝去されたドクター・クラウディオ・ナランホについて語りましょう。
 チリ出身の精神科医ドクター・ナランホは、1960年代アメリカ西海岸を中心に巻き起こったヒューマン・ポテンシャル・ムーブメント(人間性回復運動)の中心的存在でした。彼はSAT(Seeker after Trush)を創設。これはグルジェフとが名付けたのと同じ真理の探究者という意味です。

 ドクター・ナランホは人間の意識とその発展について、人生のかなり早い時期から関心を抱き、真理の探究者として、心理学・精神医学に精通するとともに、仏教や道教、禅の瞑想やヨーガにも深く通じていました。

 オスカー・イチャーソの弟子であったはナランホは、イチャーソの勧めにより40日間の砂漠での修行を行いました。この砂漠での体験が何らかの意識の変容をもたらす体験につながっていたようです。
 
 ナランホの存在がなければ、今日わたしたちが手にしているエニアグラムの知恵は、これほどまでに豊かなものにはなっていなかったことでしょう。そもそも、エニアグラムの知恵が私たちにまで届いていたかどうか。多分、とどかなかったでしょう。

 ドクター・ナランホは、イチャーソの弟子であった当初、エニアグラムそのものにはそれほど興味を持っていなかったと語っています。むしろ、より包括的な自己探求のためのプロセスに関心を持っていたということです。

 彼の言う自己探求とは、認知のプロセスではなく、変容をもたらすものです。すなわち、それは知識を通じて、たとえばレクチャーを通して得た情報のようなものではなく、個人のより深いところにおいて気づきを通じてもたらされるというものなのです。



 ナランホのSATプログラムと呼ばれるものには、グルジェフからインスピレーションを得たものもありますが、ナランホが人生のきわめて早い時期から探求していたスピリチュアルな伝統、すなわち統合的なヨガや仏教的瞑想なども含まれているということです。ナランホのSATに集まってきた人々のなかには精神科医やセラピストなどが多く、そういった人々が専門分野において、SATプログラムの中に含まれていたエニアグラムの有効性に気づき、そこから北米を中心にエニアグラムが広がったと言えます。

 ナランホはその著書『性格と神経症』のタイトルからも推測されるように、人間存在の病理の本質は、自我(ego)と呼ばれるものにあると考えていたようです。自我(ego)は偽りの自己(self)を発展させます。そして、自らの内なる本質を抑圧します。

 しかし、私たちは自分が何者でありうるのかの直観を持っているとナランホは考えました。ある人はその直感に従うけれども、すべての人が探求者であるわけではない。探求者とそうでない者がいる。ナランホはエニアグラムは人間の意識の発展について、スピリチュアルな導きとなるものであると明言しています。

 エニアグラムは意識の変容をもたらします。探求のプロセスにおいて気づきは、自己の内なる変容をもたらします。気づきが深まるにつれ、無意識的な思考や感情、反応パターンが減っていきます。それにつれて、自己の本質が浮かび上がってくる・・・。

 「語る会」ではナランホの考え方に即して、エニアグラムの3の法則と三位一体について、筆者のつたない理解を通して、その片鱗だけでもお伝えできればと思っています。

「エニアグラムを語る会」
 日時:8月9日(金)午後7時~10時(10時半まで借りています)
 場所:新宿区西新宿7丁目10-17
    新宿ダイカンプラザB館 601号室
    ※新宿駅D5出口より徒歩1分。
    ※煉瓦タイルで一階にセブンイレブンがある建物です。
    ※Google Mapはこちらから
 参加費:4000円
 お願い:アルコール類持ち込み可です。飲み物各自お好きなものをお持ちいただければ幸いです。
     ソフトドリンク・軽食用意しますが、お持ち寄りも大歓迎です。

 参加ご希望の方は8月7日中にご連絡いただけるとありがたいです。

 なお、9月のエニアグラムサロンは13日金曜日です。
 固着と聖なるアイデア、タイプ5をめぐって

 
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